ブログ|習志野市の奏の杜すずらん皮膚科|津田沼駅南口徒歩8分

漢方薬処方します 

今日は、日本皮膚科学会総会(全国の皮膚科医が集まる一年で一番大きな学会)のために仙台に来ています。

大きな会場(今回は仙台国際センター)を貸し切って開催されるのですが、その中は全部で12会場に分けられ、さまざまな内容の講演が各会場ごとに同時進行で行われます。

あらかじめ配布されるスケジュール表や抄録(内容の要点をまとめたもの)を眺めながら、さて今回は何の講演を聞こうかと自分だけのプログラムを組み、時間ごとにお目当てのセミナーを求めて、あっちこっち移動します。

 

前置きがながくなりましたが、

今日参加したセミナーのひとつが

ツムラが共催する『はじめてみよう漢方処方』というもの。

漢方というと、皆さんどんなことをイメージしますか?

私は『難しい』と『苦い』(^◇^;)

 

自分自身を振り返ると、医学部生の頃も、研修医になってからも、漢方薬をはじめとする東洋医学を系統的に学ぶ機会はありませんでした。

医学部に入学してから、20年以上経っていますが、いまだに東洋医学を学べる大学は少ないんじゃないでしょうか。

とにかく難しいし、何を選べばいいかわからないし、、そもそも効くのかも?だし、最初の10年くらいは漢方処方はほとんどしていませんでした。

患者さんの強い希望があった時だけ、断りきれず、半信半疑の見よう見まねでやっていました。

そんな時、難治性の疾患(そのときは多形慢性痒疹)で漢方薬がとってもよく効いた患者さんがいて、

えっ漢方薬って効くの??  (⇦漢方薬に失礼)と見方が代わり、その後少しずつ処方するようになりました。

今では、ニキビやアトピー、イボ、原因不明の湿疹などの患者さんで、標準的な治療を行ってもいまひとつ効果が出ない場合に、漢方薬を試してみることがあります。

そして治療がそれまでうまくいかなかったのに、漢方を処方すると、ぐんぐん良くなったケースも時折経験してきました。

そうすると、だんだん漢方薬を処方機会が増えてきます。

患者さんから喜んでもらえるのは、やっぱりうれしいですからね。

 

でも、漢方薬って飲みにくいですよね…

わたし自身、漢方薬の味が苦手で、処方されても続けられなかった経験があります。

再診して、『漢方薬飲めませんでした』なんてなかなか言いづらくて、

まだ家にたくさん残っているのに、また新しく薬が出て、漢方薬だけ溜まってしまったり。(経験済)

 

そんな背景から、他に有効な治療法がなく、患者さんも、漢方薬OKの時に限り処方していますが、どうしても初めての方に勧める時は消極的な姿勢になってしまうこともあります。漢方ってどうですか、、、?なんて少し弱腰になってしまう。

 

今日の講演を聞いて、今度漢方を試してみようかな、、と顔が思い浮かんだ患者さんが何名かいます。

来週からの診療で、対象の患者さんには、漢方薬のお話をしてみようと思っています。

でも、『ちょっと苦手』とか『がんばったけど飲みづらかった』って時は遠慮なく教えてくださいね。

また、こちらから漢方薬の話がなくても、

漢方薬を飲んでみたい、試してみたい、という方がいらっしゃれば、診察のときに遠慮なくおっしゃってください。

 

患者さんの症状に合いそうなものを選んで処方いたします☆彡

 

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