ブログ|習志野市の奏の杜すずらん皮膚科|津田沼駅南口徒歩8分

ヒルドイドの適正使用についてのお願い 

最近メディアでご覧になった方もいらっしゃると思うのですが・・・

 

ヒルドイドの使用について

ヒルドイドやそのジェネリックであるビーソフテンは、保湿にすぐれ刺激も少ないとても良い保湿剤です。

私も赤ちゃんから大人まで、乾燥に伴う一連の皮膚症状やアトピー性皮膚炎の保湿剤としてこれらの商品を積極的に処方してきました。

ここ1~2年でしょうか。

「ヒルドイドが肌荒れに良いとネットで見たので出してほしい」

「ビーソフテンローションがシミ予防にいいと聞いたので試したい」

「ヒルドイドを使ってしわが目立たなくなったと友達が言っていたので使ってみたい」

などの患者様が増えてきました。

当たり前ですが、ヒルドイドは美容クリームではありませんので、美肌にはなりませんし、シミもシワも改善されません。

もしヒルドイドで肌の調子がよくなったのならば、ただ乾燥が改善されたからです。

世の中には、保湿もしっかりとできて、シミ予防やシワも改善できるような化粧品もたくさんあります。当院でも取り扱っていますが、そういった高性能の化粧品を使えば、ヒルドイドを使うよりもっときれいになれるはずです。

 

ヒルドイドは診察をして乾燥症状があると判断した場合にだけ処方しています。

乾燥がない場合の適応外使用はできません。お薬ですから・・・

できるだけたくさんほしい、とおっしゃる方もいらっしゃいますが、保険診療のため、一度に処方できる量も限られています。

お子様に大量に処方し、家族みんなで使用する、といったことも認められません。

 

一部のあやまったヒルドイドの使用、過剰な処方によって、この薬を本当に必要としている人に処方できなくなることを心配しています。

ヒルドイドは美容クリームや美容ローションといった「化粧品」ではなく、乾燥症状に対する「外用薬」であることを強調したいと思います。

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