ブログ|習志野市の奏の杜すずらん皮膚科|津田沼駅南口徒歩8分

妊娠中のしみ治療(レチノールとトレチノイン) 

妊娠中にシミが濃くなった・・・

今のうちに治療がしたい・・・

 

このような相談をよくいただきます。

通常「シミ」は紫外線の影響が蓄積されたり、ニキビや外傷、湿疹などの炎症後に増えたり濃くなったりしますが

妊娠中はとくにそういった誘因がなくとも、ホルモンバランスの変化により、シミができやすくなります。

(わたしも妊娠中に肝斑が濃くなり焦りました。卒乳後に自然に薄くなりましたが・・・)

妊娠中のシミは、ホルモンの影響ですので、紫外線ケアをしていれば産後に自然に薄くなることが期待できます。

 

しかし、そうはいっても、何かできることがあればしたいですよね。

 

妊娠中に美白の外用治療を希望される方もいらっしゃいますが、

当院で処方のトレチノインは妊娠中、授乳中ともに使用することができません。

 ・・・トレチノインとはビタミンA誘導体で表皮の細胞のターンオーバーを高め、メラニンの排出を促すお薬です。

美白剤であるハイドロキノンは胎児に直接の影響はありませんが、妊娠中はお肌の状態が不安定でかぶれなどのトラブルを起こしやすいと考えられ、こちらも積極的に処方はしていません。

IPLやレーザーなどの照射系の治療も、妊娠中にはできないのが現状です。。。

 

そうなると、妊娠中のしみは、残念ながらあまりできることが少ない。

紫外線ケアやスキンケアをしながら様子をみて、産後もシミが気になるようでしたら治療を開始しましょう。。

とお話ししています。

 

 

昨日の診療で、妊娠中の患者さんから

妊娠中にレチノールを使用してよいですか?と聞かれました。

レチノールとは、トレチノインと同じビタミンA誘導体です。

トレチノインよりは活性が低く、マイルドなため、最近は化粧品にも使われています。

(ちなみトレチノインの活性はレチノールの50~100倍です)

その質問に対して

「妊娠中にレチノールを使用することはお勧めしません」とお答えしました。

しかし、医薬部外品(化粧品を含む)として承認されたレチノール入りの外用剤は

妊娠中に安心して使用できるようです。

少し調べてみましたが、現在日本で販売さされているレチノール入りの化粧品は、ほぼ問題ないとされています。

当院で人気のあるナビジョンDRシリーズでも、レチノール含有のクリームがありますが、こちらも妊娠中・授乳中も使用可能です。

昨日来られた患者さんへの説明で、妊娠中はレチノールが使えないというニュアンスでお話ししてしまいましたので

こちらでお詫びと訂正いたします。

(このブログを読んでいただいていたらいいのですが・・・)

ただし、レチノール配合された院内製剤(クリニックで処方されたもの)や海外輸入された商品は、よりビタミンAが高濃度になる場合がありますので注意が必要かと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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