習志野市の奏の杜すずらん皮膚科|津田沼駅南口徒歩8分

傷への消毒やめましょう! 

昔むかし、傷があると消毒やガーゼでなおしていました。

オキシドールや、イソジン、傷ドライ・・・そんな消毒薬が どこの家庭にも常備されていました。

 

かれこれ 17年前、私が医師になったころはまだ診療の場で、消毒薬を使っていました。

しかしほどなくして、「湿潤療法」が一般的になり、外来の場でまったく消毒を使わなくなりました。

なぜなら

消毒しない方が、ダントツに早く!きれいに!なおるからです。

かれこれ15年以上、傷にはいっさい消毒薬を使っていません。

 

そもそも、消毒薬は、細菌の細胞壁のタンパク質を変性させて壊すものですが、

ばい菌だけをやっつけるのではなく、自分の健康な細胞(傷をふさいでくれる細胞)の細胞壁もタンパク質でできているので、消毒をすると、自分自身の細胞も一緒に壊してしまいます⚠

 

そして傷がなおるときに必要な細胞は、乾燥すると働けなくなるため「浸出液」がでて、細胞の動きを高めてくれるのですが

傷にガーゼなどを直接はると、浸出液を吸い取ってしまい、傷をなおす細胞が動けなくなっていまいます。

また「浸出液」の中には、傷を治そうとする「細胞成長因子」がたくさん含まれ、湿った中でのみ作用することができます。

そして「浸出液」の中でなおった傷は目立たずきれい✨

 

そう、あの傷からでる「ジュクジュク」した液は、

膿ではなく、治るときに必要な液体なのです。

 

そのため

傷に消毒をする (⇒傷をなおそうとしている細胞を殺す)

乾燥させる (⇒傷を治してくれる細胞を動けなくする)

ことになる

 

加えて、傷に消毒をしたら、しみて痛いし、ガーゼが傷口にくっついて、はがすときにも痛いですよね。

 

傷に消毒してそこに直接ガーゼをはる行為、それは

わざわざ痛い思いをして、傷のなおりを邪魔して、傷跡も汚くなる行為💀

 

医療の場で、患者さんに傷を消毒していた時を思い出すと

消毒しないことのメリットしか感じません。

私が消毒薬を傷に塗ることは今後も絶対にないでしょう。

 

 

「傷」というのは

転んだ傷、擦り傷、切り傷はもちろんですが

とびひの傷、やけどの傷、手術後の傷、ピアスを開けたときの傷・・・すべてあてはまります。

 

 

患者さんに消毒しない話をすると

「消毒しなくてばい菌は大丈夫ですか?」

と聞かれます。

 

確かにとびひなんかは、ばい菌の傷そのものですからね。

 

だいじょうぶです!!

洗えばいいんです!

 

石鹸で泡をたてて優しく洗いましょう!!☺

 

傷には必ず、一定の数の「ばい菌」はついています。

しかしこれはただ くっついている だけ。(定着)

化膿しているのとは違います。(感染)

定着している菌は、洗えばすぐに流れていきます。

 

「洗うのが怖いです、本当に洗って大丈夫なんですか?」

大丈夫です!洗わないで大事にしていると、余計にばい菌がくっついてしまいますよ。

 

 

とびひのような感染創はたしかに石けんで洗う方がいいですが

普通の傷であれば水道水で洗い流せば十分。

それで表面の菌は流れて行ってしまいますよ。

こする必要はなく、泡はのせるくらいで大丈夫。

 

そしてワセリンやゲンタシンのような軟膏をたっぷりとのせたら(乾燥しないように)ガーゼで覆ってもいいと思います。

きれいな、すり傷などでは、市販のキズパワーパッドのような被覆材もとてもよいのですが

ばい菌がついたまま貼って密封してしまうと、蒸れて菌が繁殖し、化膿(感染)してしまうこともあります。

キズパワーパッドをはる前には、必ず傷を洗った方がいいです。

 

そして、すでに化膿してしまった傷は消毒だけではどうにもなりません。

その時は、抗生剤の内服薬で治療します。

とびひは消毒ではなおりません。痛いだけで可哀そうなのでやめましょう。とびひは飲み薬が必要です。

 

 

🌸傷の話のまとめ🌸

傷は「消毒しない」「乾かさない」

傷は水道水と石けんで洗う

傷を乾燥させないように、軟膏を多めにつける(塗るのではなく のせる ような気持ちで)

または、傷を乾燥させないように、被覆材(キズパワーパッドなど)をはる

感染してしまったら、受診❣

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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