約1ヶ月前になりますが、厚生局の「新規個別指導」を受けてきました。
「新規個別指導」とは、
新しく開業したすべての病院や診療所を対象に、適切な保険診療を行なっているか、厚生局のチェックを受けるものです。
開業する医者というのは、専門分野の病気についてはある程度知識も経験もあるものですが、保険診療の仕組みやルールについては、あまり知らないということが珍しくありません。
わたしも勤務医時代は、保険診療の診療報酬請求(医療行為を点数化し、その対価を請求する)は事務側の職員がすべてやってくれていたため、直接関わることもなく、知識もほとんどありませんでした。
保険診療の仕組みや請求技能に関しては、ど素人だった私。
でも開業すると、知らない、分からないでは済まされません。
全部自分達でやるしかありません。
本を見たり、調べたり、医療事務のスタッフや先輩開業医に教えてもらったりして一年。
その一年の経過中に、適正な保険診療が行われていたかのチェックと教育的な指導を受ける、一大イベントがこの「新規個別指導」というわけです。
教育といっても、相手は保険医を取り締まる厚生局…何か重大なミスがあれば、監査、返還金の発生、さらには保険医取り消し?最悪廃業?などという言葉も思い浮かび、指導の日の1週間くらいは、少し憂鬱でした。
厚生局が本気になれば(怒らせたら)うちのクリニックなんて簡単に潰れてしまいます。。(妄想ばかりがふくらみます💦)
当日は緊張して臨みましたが、蓋を開けてみると、とても穏やかな雰囲気で終了しました。細かな注意点はありましたが、カルテ記載も診療報酬請求の仕方も問題ないとのこと言っていただきました。
そして指導から1ヶ月経ち、正式に「概ね妥当」という結果通知が届きました。
開業から一年、保険診療のルールを常に意識しながら診療してきましたが、その内容が大きく間違っていないと客観的に評価していただき、少しだけ自信も持てました。
今後も独りよがりにならず、この機会を生かして、これまで以上に適正な保険診療に努めていきたいと思います。